技術提案事例

寸法ばらつき防止で、複雑形状部品をラインペーサーで量産

量産品の加工では、寸法のばらつきを抑えることが重要となります。本事例は、複雑形状のため、ラインペーサーでの生産で寸法のばらつきが出てしまっていたところ、位置決め穴を追加することで、安定した量産を実現した事例です。

複雑形状で、ラインペーサーでの生産では、寸法ばらつきが出てしまう

複雑形状で、ラインペーサーでの生産では、寸法ばらつきが出てしまう
本事例は、エンジンマウントのラインペーサーによる加工におけるトラブル回避に関する事例です。
ご依頼いただいたエンジンマウントは、ロット数が5万個ほどでラインペーサーによるプレス加工と溶接によるASSYでの量産製品でした。
ただし、製品形状が複雑であったため、搬送段階での工夫が必要でしたがラインペーサーでの生産では、製品を安定して搬送ができず、お困りでした。
ロット数が多いため、安定した加工が行えないと、寸法のばらつきなどにより、生産遅延などが発生してしまい、客先にご迷惑をかけてしまう懸念がありました。
そこで、ラインペーサーでの加工における搬送の問題点の解決を池田製作所までご依頼いただきました。

位置決め穴追加により、ラインペーサーでも安定した量産を実現

位置決め穴追加により、ラインペーサーでも安定した量産を実現
製品形状と使用勝手から問題点の検討を行いました。
ラインペーサーでの生産では、生産時に位置決めする部分がないため、製品寸法にバラつき発生しやすく、生産タクトもあがりづらいという特徴があります。
池田製作所からは、ラインペーサーでも安定して生産ができるように、位置決め穴の追加をご提案いたしました。

位置決め用のパイロット穴ですが、ラインペーサーでの生産時のすべての工程での位置決め部になるため、安定した場所に設置できる点がポイントとなります。
そこで、お客様の製品形状に対して、当社の生産工程レイアウトに合わせ、絞りと曲げる時のばらつきがないような位置決め穴を設計しました。
また、溶接もあるので、製品上問題ない位置に設計することにも注意をしました。

結果として、ラインペーサーでの加工でもばらつきが抑えられ、生産タクトも当初の予定通りに生産を実施でき、
後工程にも問題なく生産が可能となりました。
POINT
長年のラインペーサーによる生産実績があるからできる最適な形状の提案が本事例のポイントとなります。 量産品においては、バラつきを最小限に抑えることが必須です。 SE検討からレイアウトの設計、ラインペーサーによる生産、溶接まで一貫して行う当社だからこそ、 複雑形状でも安定した製品を提供できます。 位置決め穴の追加の提案は競合他社の中で当社だけでした。 「板鍛造・プレス加工技術 .com」を運営する池田製作所では、課題解決にあたり、客先に使用勝手を確認し、 製品の生産ラインでの問題点を早期に検証することで、対策案を抽出してお客様にご提案を行います。 製品形状によっては成形時にねじれが発生する懸念もありますが、SE検討、工程設計力により、 品質高く、ラインペーサーでの安定した生産を提供いたします。
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